インドネシアレポート(第2号)

鈴木智治氏(ジャカルタ)
文化と習慣の違いを改めて気づかされたこと
この数日何時になくイライラと怒りが出てくることに自分でも驚きます。
30年来のインドネシアの友人が頚椎ヘルニアでオランダで手術をしたのです
が、3ヶ月後には癒着して足は引きずり、手の指も半分氷のように冷たく何と
かしてあげたいと中国に40年間住んでいる小生の日本人の友人が中国の針灸
師の有名な先生を紹介するという話から始まりました。
何度も先生がこちらに来られるとか、本人が中国に行くかで双方の調整がつか
ず、今回ようやく本人ご夫婦と通訳が中国の太原市という上海から飛行機で2
時間半のところに行く段取りになりました。
最初に中国にいる日本人の友人から3人の名前を至急知らせてとの電話があり
ました。何かハイシーズンで飛行機が取れないと急いでいる様子でした。
直ぐに3人の名前を伝えた翌日、今度はパスポート番号がないと予約が出来な
いとの連絡あり。それも直ぐ対応したところ翌日今度は針灸師の助手からパス
ポート コピーをスキャンして至急メールして欲しいとのメールを受信。
直ぐ手配したところご夫婦の分は直ぐ手配できたのですが、通訳の分は事前に
写しを取らずにVISA申請をした為、旅券は総領事館にあるので送れないと
のこと。
取りあえず二人分の旅券コピーをメールで中国に送付するように友人の秘書に
伝え、至急送付しないと国内便の手配が出来ないと!強調。
しかし5度送付しても相手が受信できないと言ってきたので、自分もパソコン
の知識はないのですがPDFにして送ったら。。。おそらく重過ぎるのだから
。。。と指示。最終的に何とか受信できたことを確認。
そんなやり取りを3日掛けてやった後に、要するに中国で国内便を予約するに
は旅券に書かれてある、名前、誕生日、番号、有効期限日が必要との事で、旅
券のコピーは後でも言いと言い出す始末。それなら最初から言ってくれよ。。
。と、こんなことには慣れていたはずなのに、いつの間にか日本人の自分の尺
度で怒っている自分が見えてきて恥ずかしく成ったことでした。
中国の人、中国に長年滞在している日本人、インドネシアに長年仕事をしてき
た小生、そしてインドネシアの友人、そしてそれらの助手、秘書が絡んでこれ
だけの行き違いが起き本当に疲れました。
インドネシア便り第1号に皆さんのおもてなしを出来る様に準備しますと書き
ましたが、何か自信がなくなる出来事でした。
これが政治問題になると更に複雑になると想像できて、引退して良かった?と
しみじみ思う日々です。
                               鈴木智治

インドネシアレポート(第2号)」への1件のフィードバック

  1. 梅田典夫

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    鈴木さん、
    梅田ですよ。
    私は今、南スーダンの国交省と東京都庁・土木部に相当する役所で、土木技術の技術移転の仕事をしています。いわゆる、JICAの技プロ、という職位です。CTIIを通しての仕事です。
    インドネシアと中国のやりとりを興味深く読みました。
    私もこの国で南スーダンの人たちに技術を教える立場にありますが、皆さんの能力以前の、時間を守ることとか、指示に従って作業することのできないこと、公私の区別ができないことに苛立ちを覚えています。
    しかしながら、こういう苛立ちがなくなると日本人でなくなるということで、いらだつ、ということは大切なことなのではないかと思っています。だから鈴木さんも胃が痛くなることがあるかもしれませんが、苛立ちは日本人としてのDNAを持っている証拠だと思って頑張ってください。私がこんなことを言わなくても鈴木さんは十分に理解されていると思いますけどね、ちょっと言ってみました。
    この国はスーダンから分離独立するまでに二十数年間戦っており、2011年7月にようやく独立して一応の平和を得た国です。多くの有為の人々が戦いで亡くなっており、若い人が頑張って国を興していかなければなりません。そういうときに土木技術を移転する仕事につくことができて、誇りに思っています。
    常々鈴木さんのインドネシアに注ぐ愛情には敬意を表しておりました。何かと日本が中国と韓国に誹謗されて居るこのごろですが、インドネシアの人々への支援を通じてそういういわれの無い謗りを払拭していきましょう。

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