宮城県石巻市を訪問してきました。

こんにちは、従心会倶楽部の松本です。
皆様は第84回選抜高校野球大会、開会式の選手宣誓は聞かれましたか?
東日本大震災による大津波の襲来で甚大な被害を受けた石巻工業高校の阿部選手、私は大変に立派な素晴らしい宣誓だと胸を熱くしました。皆様はいかがでしたか?
私は大谷代表と共に3月初旬、この甚大な被害を受けた石巻工業高校のある宮城県石巻市(特に被害の大きかった海岸沿岸部)を訪問致しました。
現地の様子は震災一年を機に皆様もテレビ等のメディア映像を通して目にされたことと思います。肌で感じました感想は曰く表現しずらいほど、残念ながら、「復興」など掛け声ばかりの、まだまだ被災地そのものの様相であり大変につらい現状でした。
今回訪問の目的は二つ。ひとつは、被災された方々への鎮魂の祈り、そしてもうひとつは、被災された方々が懸命に復興に向かう中、従心会倶楽部としてもビジネス面において少しでもその一助を担えればとの思いからのビジネス連携提案でした。
現地にて訪問を受け入れて頂いた企業は、株式会社黒須物産です。当社は現地の石巻漁港で甚大な被害に遭遇された企業の中で、いち早く(昨年10月から)事業を再開された地元水産加工業界をリードする優良企業です。(事務所・加工場・機材・商品・大型トラック等々を津波にすべて浚われたが、奇跡的に社員は全員無事であった。)
こちらの黒須代表にお会いしてお話を伺って参りました。
復興に関するお話(がれき撤去・インフラの復旧・政府および役所の支援状況)と、今後の街の再生に係る展望などのお話をお聞きした後、従心会倶楽部より、ビジネス連携提案についてご説明させて頂きました。黒須代表は熱心に話を聞かれ、従心会の理念にも共鳴頂き、早速に申し入れを快諾頂きました。順次これから具体検討に入って参ります。
会話の中で、被災当時の様子もお聞きしました。本来、言葉にできない程のつらい話ばかりでしたが、あえて淡々とお話をされている感じでした。
冒頭で触れました石巻工業高校の選手が練習に励むグラウンドは、北上川を逆流する津波が運河で更に猛威を増し、津波の受け口になる格好となり、無情にも遺体が多数流れ着く惨状だったとのことです。現地の先生方をはじめ、学校で辛うじて難を逃れた生徒も生きることの辛さを感じた瞬間だったそうです。
この惨状から1年後、甲子園の晴れの舞台で彼らは凛として真っ直ぐ前を見つめて立っていました。私は思わず熱いものを感じました。
今後、個々の事業をはじめ、真の東北地域の復興を目指す活動に我が従心会倶楽部が尽力し、この日本の難局を少しでも明るい未来に牽引することが出来たならどんなに素晴らしいことかと思い、1日も早い「真の復興」を願ってやみません。
*** 石巻工業高等学校 阿部翔人主将 選手宣誓 全文 ***
東日本大震災から1年、日本は復興の真っ最中です。
被災をされた方々の中には、苦しくて、心の整理がつかず、今も当時のことや、亡くなられた方を忘れられず、悲しみにくれている方がたくさんいます。
人は誰でも、答えのない悲しみを受け入れることは苦しくてつらいことです。
しかし、日本がひとつになり、その苦難を乗り越えることができれば、その先に必ず大きな幸せが待っていると信じています。
だからこそ、日本中に届けます。感動、勇気、そして笑顔を。見せましょう、日本の底力、絆を。我々、高校球児ができること、それは、全力で戦いぬき、最後まであきらめないことです。
今、野球ができることに感謝し、全身全霊で、正々堂々とプレーすることを誓います。
平成24年3月21日 選手代表 宮城県石巻工業高等学校 野球部主将 阿部翔人
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紅白で長渕剛さんが歌ってた石巻市門脇小学校。海に近い為あの周辺は壊滅。多くの犠牲者を出した。津波に加え、すぐに火災にもなり大変な状況だった場所。
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日和山から南浜町を見渡した風景。石巻市の復興計画によると、南浜町は「シンボル公園」にすることになっている。