2018絆100公募展Webフォトコンテスト実行委員会からの感想

もう3年の前に事だった。70代後半にもなった我ら法人の役員シニア3人が集まった折、ふと誰かがつぶやいた。
「なんだかこのところ世の中変、不可解な暗いニュースばかり目につく」。何を言っているのかすぐわかった。先ずは幼児虐待、育児放棄、いじめ、事例を出したらきりがない。
「絆だろうなあ」「我々の若いころにはあった絆、今失われつつある絆、忘れ去った絆」「暗黙のうち無意識のうちに皆が共有していた絆」
NPO法人を立ち上げたのもその絆の確認再生を期して、絆を映像で提供することから始まったと改めて思いおこした。白川郷で茅葺の吹き替えで皆一同になって手伝うあの共同作業を「ゆい」といった。10年前NPO法人を立ち上げたとき直ぐゆいが頭に浮かび名づけた。

絆をテーマとした写真、絵画、イラストなど様々な手法で描いた作品の「絆100展」を2度開いたが、皆仲間内のための作品だった。全国ベースでやれないか、そこで思いついたのがWebにてのフォトコンテストだった。
「あなたにとって絆のイメージは何ですか」と問いかけ写真映像を募集する。選ばれた100点はWebを通じて全国的に披露し、視覚に訴えた映像によって絆の再確認、再生を期す。
もっとも熱意をもってこれに取り組もうとしたこの役員3人がまず始めたのは、資金集めとWebの募集の方策、そして審査員の確保だった。そんな様々な問題をクリアしてやっと実施の見通しがついたのは昨年の秋だった。

その頃には何よりも幸いし嬉しかったことは、当法人の本部が千葉にあるところ、東京・虎の門にある従心会倶楽部の大谷代表の理解を得ていつもその会議室を貸してくれていたが、今回のWebフォトコンテストについてもその熱い意図を大谷代表にお話すると「よし、わかった、応援する!」ときっぱりと言ってくれたことだった。同時に従心会倶楽部に従事する方々にも側面多大な協力をいただき、また、審査員には現在の先端を行く写真家お二人のほか弁護士の岩渕正紀先生もひきうけてくれ、写真芸術を離れ絆のメージを先生独自の観点で審査していただいたことだった。
写真館を経営するWebにも詳しい若手も役員として加わり計4人で実行委員会としてスクラムを組んで本格的に稼働することができた。いざWebコンテストを実施してみてどれだけ応募があるか少々どころか皆口には出さなかったが、大変不安だった。
途中ハプニングがあり9月中旬まで締め切りを延長したが、それがかえって幸いした。4カ月半の応募の半数以上が締め切りの1カ月に集中し、応募人数約200人、応募点数ほぼ400点を得ることができた。集まった作品を見ると各種各様思わぬ絆のイメージ映像もあって、3人の審査員の先生も予想外の応募と感じられる、全体的に充実した満足のいく作品ばかりで、応募することが絆再生に参加するとの意図が正に実現した瞬間だった。

今後、先ずWebで入選100点を公表しするが、できればこの100点をプリントし展示会を開催したいが、資金次第である。

〔Webフォトコンテスト実行委員会〕
委員:内山照一、森一信、菅野淳

竹内利行
(NPO法人ゆい思い出工房 理事、Webフォトコンテスト実行委員長)