腐草蛍と為る(ふそうほたるとなる)

蛍が明かりをともし、飛びかうころ。
昔の人は、腐った草が蛍に生まれ変わると信じたそうです。
蛍といえば、きれいな水辺に住む、源氏ボタルや、平家ボタルを思い浮かべる
かもしれません。ですが、日本には四十種以上のホタルがいて、しかも沖縄に
は、約二十種の蛍が住んでいて、一年を通じて蛍に出会えるとか。雨上がりの
夜、ガジュマルの林にふわりと舞う、蛍の光は幻想的。
ちなみに同じ源氏ボタルでも、光っては消える明滅の間隔が地方によって違い
ます。関西では二秒に一回、関東では四秒に一回。理由はばだわからないそう
です。
〔出典〕日本の七十二候を楽しむ-旧暦のある暮らし-
    白井明大著、東邦出版
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